啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

「リコノミクス」

 中国の習近平主席と李克強首相の体制が発足して、経済的に直面している問題が「4兆元のツケ」であると、日本経済新聞2013年8月1日(木)朝刊は報じています。
 2008年当時のリーマン・ショック後に、当時の胡錦涛政権が落ちだした4兆元(約65兆円)という超大型の景気対策のことです。これが過剰投資を生み出し、鉄やセメントなどの資源開発の工場建設などが裏目に出て、その街はゴーストタウン化して無残な状態になっているといいます。
 発表の経済指標の数字への信頼も薄らいで、実体経済の凋落ぶりは危機感をいただかせる状況も発生しているようです。
 この対策に、李首相が打ち出す経済政策を「リ(李)コノミクス」というようです。基本的には、中国内の「内需拡大」が至上命令のようですが、消費マインドがどこまで冷え込むのか、日本の「失われた20年」を経験しているだけに、その中国のかじ取りは極端に困難なもののように思われます。