啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

国大協の留学生倍増計画:数値目標の設定

 いよいよ、国立大学が生き残りをかけて、留学生の倍増計画を数値目標を掲げて設定しました。
 我が国の人口減少は、特に若年層の現象に歯止めがかからず、このままでは大学に学生があまり入ってこない状況が懸念されます。
 もちろん、「世界的な公共財」としてのグローバルな人材育成は、大学の国際化の一層の推進とともに非常に重要なことですが、それ以上に運営交付金の減少は大学の教職員の給与の減額や定員削減でも対応しきれなくなることが予想されており、抜本的な経営改革が要求されていくことになっていきます。
 この厳しい経営環境の中で、いい教育と研究の実践をどう担保できるのかは、国立大学のあり方まで問われてきているのかもしれません。全く同じ意味で、研究所などの全国共同利用機関の将来も、その意義やあり方がだんだん問われてくるものと思われます。<引用:「2020年までに留学生倍増 国立大全体で初の数値目標」
日経新聞電子版2013/3/9 10:04配信>
 「国立大学協会(会長・浜田純一東京大学長)は8日、東京都内で総会を開き、2020年までに全国立大86校に在籍する外国人留学生の割合を現在の約2倍の10%に引き上げることを柱とする国際化目標を決めた。各大学が連携して留学の受け入れ・派遣の促進などを加速し、グローバル人材の育成や国際競争力の向上を目指す。
 国立大全体で国際化の数値目標を示すのは初。20年までに、海外留学する学生・大学院生の割合を全体の5%と現在の2倍にするほか、現在は3%にとどまっている外国人教員比率や、英語で行う授業数(約1万2千科目)も倍増させる。
 同協会は、昨年春に東大が秋入学への全面移行構想を打ち出したのを受け、国際化の推進策を検討してきた。各大学は目標の達成に向け、秋入学の導入検討や授業改革、留学生支援、奨学金の充実に取り組む。同協会も財政支援の充実などを国や産業界に要請する。」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG08063_Z00C13A3CR0000/