啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

米国の緊縮財政と科学政策

 アメリカの大統領選挙がいよいよ始まりまります。雇用対策や失業問題が最大の焦点と言われていますが、どちらの大統領候補が勝つかで、米国の科学政策も大きく変わるものと言われています。
 特に、NIHなどからわかるように、海外への出張旅費などは非常に査定が厳しくなってきているようで、頻繁には海外には行けないという声を良く聞きます。一方で、中国や韓国に招待を受けている米国の研究者にはよく遭遇します。
 米国も、日本と同じような緊縮財政で苦しんでいるところはよく分かるものの、やるべき分野への予算の計上や、データベースなどの予算削減が厳しく行われているとはいうものの、必要なデータベースには巨額な予算が振り当てられており、しっかりやっているという感じは大いにします。
 日本も、その意味では、種々の不満はあるとしても、大事な分野や将来の発分野への予算の付け方には、大方において頑張っている部分は多々あると、それなりに評価しています。日本の問題は、将来の問題でしょう。これから、財政的にとことん破綻していく中で、どこまでいまのような科学政策を続けていくことができるのか、この将来不安が、若手研究者のキャリアパスの確立の問題と相まって、大きくのしかかってきます。