啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

甘利俊一理研所脳科学総合研究センター特別顧問が文化功労者

 甘利俊一・理化学研究所脳科学総合研究センター特別顧問が文化功労者に選ばれました。おめでとうございます。

<参考引用>「文化功労者の皆様」
http://mainichi.jp/feature/news/20121031ddm012040184000c.html
毎日新聞 2012年10月31日 東京朝刊 オンライン
文化功労者:主な業績」(文化功労者者のみ抜粋して引用)
 ▼朝尾直弘氏(あさお・なおひろ)80歳。住友史料館長。日本近世史の分野で、特に幕藩制前期の研究を主導し歴史学全般に影響を及ぼした。「日本の近世」「日本歴史」など一般向けの高水準のシリーズの編集も担当し、歴史学への広範な読者の関心を呼び起こした。京都府

 ▼甘利俊一氏(あまり・しゅんいち)76歳。理化学研究所脳科学総合研究センター特別顧問。数理工学の分野で、世界に先駆けて情報幾何学を創始。脳の情報処理の背後にある基本原理を体系化するというユニークな方法で、計算論的神経科学や数理工学の発展に貢献した。東京都。

 ▼安野光雅氏(あんの・みつまさ)86歳。絵本作家。だまし絵など視覚のトリックを駆使した文字のない絵本「ふしぎなえ」のほか、世界各地の風景を描いた「旅の絵本」、三国志平家物語など世界の古典を取り上げた絵本など、幅広い分野で話題作を発表した。東京都。

 ▼飯守泰次郎氏(いいもり・たいじろう)72歳。指揮者。ワーグナー作品上演の聖地、バイロイト音楽祭で長年音楽助手を務めたほか、国内楽団の常任指揮者を歴任。ヨーロッパで積み上げたオペラへの深い造詣と、情熱や包容力から引き出された音楽性で高く評価された。東京都。

 ▼大村智氏(おおむら・さとし)77歳。女子美術大理事長。天然物有機化学・薬学の研究で、微生物に由来する有用なマクロライド系抗生物質などの生理活性物質を探索し、25種類もの化合物が実用化された。世界的リーダーとして医学や遺伝子工学の発展に貢献した。東京都。

 ▼岡野俊一郎氏(おかの・しゅんいちろう)81歳。日本オリンピック委員会理事。サッカー選手として日本代表の選手、コーチ、監督として活躍。日本サッカー協会会長も務めた。サッカー界にとどまらず、オリンピック運動推進の中心的な立場として精力的に活動した。東京都。

 ▼金子宏氏(かねこ・ひろし)81歳。東亜大大学院総合学術研究科教授。日本で初めて課税要件を中心とした研究を推し進め、租税法を独立した法分野に発展させた。海外の課税庁職員を大学に招いてトレーニングさせる制度を創設するなど途上国の税制整備にも尽力した。東京都。

 ▼竹西寛子氏(たけにし・ひろこ)83歳。小説家・古典評論家。短編集「鶴」など、登場人物の心の動きを丁寧に追っていく手法で独自の世界をつくり出した。古典評論では繊細な感受性と柔軟な想像力が特長。王朝人の贈答の時間・空間をよみがえらせた「贈答のうた」は特筆。神奈川県。

 ▼辻井喬氏(つじい・たかし、本名・堤清二=つつみ・せいじ)85歳。企業経営者として活動する一方、詩や小説を発表。「父の肖像」に集大成される家や父性など根源的な問題を提起する私小説を確立。長編詩「群青、わが黙示」などの3部作は昭和を総括する大作。東京都。

 ▼中路融人氏(なかじ・ゆうじん)79歳。金沢学院大教授。日本画家。美しい日本の風景が真骨頂。色数を抑えた画面で、伝統的な日本絵画の手法を用いながら、西洋的で的確な構図と東洋的な精神性を感じさせる描線が特長。後進の育成にも力を入れている。京都府

 ▼西田篤弘氏(にしだ・あつひろ)76歳。宇宙科学研究所名誉教授。宇宙空間でのプラズマ物理現象を解明し、標準理論となったプラズマ圏形成理論を提唱した。日米共同プロジェクトのジオテイル衛星を主導し、衛星による観測でも次々と新しい成果を生み出した。東京都。

 ▼松本幸四郎氏(まつもと・こうしろう、本名・藤間昭暁=ふじま・てるあき)70歳。俳優。「勧進帳」の弁慶で1000回上演を達成するなど歌舞伎界を代表する。「ラ・マンチャの男」出演、米国ブロードウェーで英語で単独主演など世界的ミュージカル俳優でもある。東京都。

 ▼別府輝彦氏(べっぷ・てるひこ)78歳。東京大名誉教授。発酵学・応用微生物学の分野で、研究成果であるチーズ製造酵素の微生物を利用した大量生産は食品製造に遺伝子組み換え技術を適用した世界初の例として有名。500を超える論文・著作は高く評価されている。東京都。

 ▼宮崎駿氏(みやざき・はやお)71歳。アニメーション映画監督。「となりのトトロ」のように小さな家族の物語から、中世を舞台にした「もののけ姫」のような壮大な物語にまで、人間の営みへの深い洞察による世界観を込め、アニメーション映画の表現と内容を広げた。埼玉県。

 ▼諸熊奎治氏(もろくま・けいじ)78歳。京都大福井謙一記念研究センターシニアリサーチフェロー。分子の構造や反応に関する研究で世界をリードし、化学工業各社で広く使われている触媒の開発に貢献した。国際量子分子科学アカデミーの会長を2期6年務めた。京都府



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