啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

1000円の電波腕時計


 電波時計の低価格化が進んでいるようです。置き時計では1000円程度の電波時計があることは知っていましたが、腕時計まで1000円の電波時計が出てきていてびっくりしました。
 カシオ製の世界5局や6局とまではいきませんが、日本の50HZと60Hzの自動選択です。たしか、福島の電波発信地が地震でやられたとの情報はありましたが、すでに復興したのかどうかはわかりません。いずれにしても、1000円電波時計は、立派に動きます。
 電波腕時計の技術的課題は、腕時計のような限られた空間だけでなくステンレスのようなメタルで覆われても、電波受信ができることであったようです。その技術的課題も、現在では低価格化が可能な程度には解決されたということです。
 技術的革新の進展は、世界的なエッジ(Edge)をとれますが、すぐに後発に追い立てられます。したがって、革新をしつづけなければ、世界的優位性を維持できません。
 継続的に革新を続けていけるシステムや体制の構築こそ、真に我々が求めて行くべきものなのでしょう。
 どうように、サイエンスも、もちろん「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」方式は、愚の骨頂です。しかし、いいサイエンスを行うシステムや体制は、ある確信をもって進めることが大切と思います。
 「Good physicist produces good physicist, but bad physicist never producesgood physicist. 」という物理学の格言を思い出します。「いい物理学者はいい物理学者も悪い物理学者を生み出すが、悪い物理学者は決していい物理学者を産み出さないという意味です。おそらく、いい物理学者は、そのシステムや体制を知っているのでしょう。