啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

宅地造成と100年計画



自宅周辺では、活発に宅地造成が続いています。もちろん、東日本大震災前から造成は始まっていましたが、震災後も造成は継続されています。
 日本経済の活発化のためには、しっかりがっばて欲しいところです。
 この自宅周辺の宅地造成を行っている会社の名前が、「鶴亀・・・」とかで目を引きます。
 もちろん、中国のことわざ「鶴は千年、亀は万年」のから来ているのでしょう。それほど寿命が長いことの誇張表現です。実際には、鶴60年・亀150年というのが、大体のこれらの寿命の目安でしょうから。
 やはり、特にヨーロッパの住宅と比べると、日本の住宅耐用年限が短いように思われます。
木造住宅は、大体50年が耐用期限と言われているので、基本的に石造りの欧州の住宅の100〜200年とは、大きな違いがあります。
 この日本の木造住宅の耐用年限の短さは、社会インフラの柔軟性という意味で立て替えのサイクルが短く、社会が大きく成長しているときは、むしろ大きな利点になってきた面もあります。すぐに更地にして、必要な建物を時間をかけずに建て替えられるからです。
 一方、欧州のように、ある程度成熟した社会では、むしろ安定的で長期に使える社会インフラのほうが、経済的にも利点が多いようです。その意味では、長期に使える石造りの家というのは、そういう社会構造に合うということでしょう。また、欧州などでは、中古住宅の方が、その価格が新築に比べて高いことが頻繁にあることはうなずけます。
 とくに、大きな地震と今後もつきあっていいかなければならない我が国としては、今後100年を考えた住宅戦略が必要とされているのかもしれません。
 その意味では、「鶴亀・・・」は、造成の実際とは別に、感心した会社のネーミングです。