啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

 生命科学と「集中と選択」

 また、生命科学では、コミュニティ内で「言いたいことを言って徹底的な議論を尽くしていない」から、いわゆる「集中と選択的な研究課題の絞り込みができていない」し、「目的達成型の研究計画になっていない」というご批判を受けます。
 たしかにそういう部分もありご批判を甘んじて受けなければならないところもありますが、生命科学分野の広範性、つまり、医療・医学・歯学のなどのヒューマンサイエンスや農学などの応用的分野から分子生物学やゲノムサイエンスはもちろん発生学・分類学・進化学などの基礎生物学まで、きわめて幅広い分野をカバーしているところから、「コミュニティ」の定義さえ明確にできないほどの複雑な状況が存在するのも事実です。