啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

米民主党のケイン副大統領候補の演説

米国の民主党ヒラリー・クリントン大統領候補(正式には2日後の民主党大会を経て)が、ケイン・バージニア州上院議員(知事ではなく、上院議員でした。お詫びして訂正致します。)を指名しました。そのケイン氏の演説が、実に絶妙です。自分の経歴や業績を織り込みながら、ときにスペイン語で話しながら和党のトランプ大統領候補を激しく批判する様は、メキシコとの国境に壁を構築しようという共和党の方針に真っ向から反対して、ヒスパニック系のアメリカ人の人達をアメリカの大切な"人的資産"として認識するという強烈なメッセージで、ヒスパニック系の大きな票田を取り込もうとしています。
トランプ陣営は、ケイン氏をインサイダーとかや「汚職」的だとかと批判をしていますが、ケイン人気でヒラリー・クリントン女史の人気が上がる可能性があるように思われます。
ヒラリー・クリントン女史が大統領になっても今と変わらないだろうという悲観的な見方に対して、トランプ氏の直接的で過激な米国内向主義に人気が集まった感が強いですが、ケイン氏の民主党の副大統領候補の登場でクリントン女史の優位が起こる可能性が高まったようにも見えます。