啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

進化生物学を重視する学長

このアブドラ国王科学技術大学の学長は、ジャンルー・シャモー(Jean-Lou Chameau)というフランス系のアメリカ人で、カルフォルニア工科大学で6年も学長を務めた人。過去3年間にわたってカルフォルニア工科大学を世界大学ランキングで世界第1位に導いたということでも有名で、それでこのアブドラ国王科学技術の学長としてリクルートされたと言われています。
この学長からの特別メッセージとして、生物環境科学工学のエジュケーション・デイに、「進化生物学(Evolutionary Biology)」を取り入れるよう何らかの方策を取るようにとの指示があったというのです。
「えっ、何、それ!凄くない!」と言った今風の言葉が出そうなほどの、尊敬に値する見識というか、卓越した科学観というべきでしょう。なぜなら、シャモー学長の専門は「土木工学」で、進化とは一見関係なさそうな学問分野でもあるからです。でも、学長メッセージ曰く、「進化生物学は、いろいろな分野に影響を与えており、基盤的に非常に重要だから」。
もうメチャクチャ、頭が下がります!「シャモー学長、どこまでも、ついていきます!」と、思わず絶叫したくなるほどの見識。
早速に、この学長の意向を受けて、年約6回ほどの進化生物学をテーマとしたセミナーシリーズの設定が決まりました。教授がその世話人になったことは、言うまでもありません。