啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

サウジアラビアのヘルスケア

実は、サウジアラビアのヘルスケアも、基本的には無税です。


写真は、サウジアラビア最高で湾岸諸国随一の病院であり、医学研究も随一であり、首都リアドにあるファイサル国王専門医病院・研究センター(KFSH&RC: King Faisal Specialist Hospital and Research Centre)です。全ての医療分野で専門医の揃った高機能の総合病院で大きな研究センターを持っています。椰子の木を支える交叉した二つのサーベル(長刀)がシンボルとなっているシール(紋章)が「王立」であることの証明となります。
この病院には、各病院で紹介されてきた患者だけが診てもらえたり入院できたりするようになっていますが、全部タダです。つまり、ここも患者負担は完全にゼロの「医療費はゼロ」ということになります。
国民の平均年齢が27歳という非常に「若い」国なので、いわゆる老人医療は相対的にまだ少ない分、経済負担的には大丈夫なのでしょうが、朝には広大な駐車場が満杯になるほどの状態で、将来的にはこの無料政策がどこまで継続できるのかというのは、非常に知りたいところです。
一方、社会福祉などの社会整備はこれからですが、「喜捨」(きしゃ)という恵まれない人達に恵まれている人達が寄付するというイスラム教上の教えもあって、このようないい習慣を活用すれば、その整備も早く進むようにも思えます。
その意味からすれば、日本の福祉政策や老後医療制度などは、このような「若い」国のモデルになり得るように思います。
思い切って、そのようなインフラ輸出も日本としては考慮してもいいのかもしれません。