啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

国際会議での活躍の仕方

 日本人が国際会議などで活躍するには、いろいろな問題を乗り越える必要があるように思います。
 まずは、言葉の問題です。特に英語は必須ですが、よほどの海外経験がなければ中々難しいものがあります。特に、国際会議などで発言しようとすると、欧米の人達は母国語ということもあって流暢に話を続けますから、なかなか話す順番が回ってきません。したがって、ある程度人の話を遮ってさえ話出す必要がありますから、ちょっとでも辿たどしい英語だと、なかなか発言の機会が与えられないことになります。
 つぎに、議題や話題が自分の知っていることや専門に近いときは、状況の理解もしやすく発言もしやすくなります。一方、少しでも、話題がそれたり専門と異なる議題となると、途端に話している英語の内容さえ分からなくなることがあり、自ずと発言もしにくくなります。
 また、その会議に知っている人が一人でもいると、コーヒーブレークのときもその人と話せたりするので気を紛れたり、その人から会議の補完的なことも聞き出せたりもしますが、だれも友人がいない会議では本当に孤立感を深め、発言もどんどんしにくくなるのが現実です。
 このようなとき、どうしたらいいのでしょうか?
 これは、もう自分の弱さに打ち勝って、どんどん発言するしかないというのが答えです。ときには、あとで振り返って目から火花が飛び散るほどに恥ずかしいと思うこともやってしまいますが、それでも発言し続けることだと思います。
 「恥ずかしさ」を明日のバネにして、どうしたら恥をかかないで済むかを自ら学んでいくしかないように思います。発言をしなければ恥もかきませんが、欧米で無言でいるということは存在しないことと同義なので、恥をかいても発言したほうがましなのです。
 そのうちに、発言したことから、他の人が近づいてきたり、そのことで思いのほか盛り上がったりすることがあります。
 この「自信なき発言」こそ、まさに精神性の問題のように思います。自分の発言の内容は正しいんだと確信しながら発言するという「心の強さ」を養うことが、国際会議で活躍する秘訣のように思います。