啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

「奈落」とは

 何か地獄のような体験をしたときなどに、ときに「奈落の底」という表現を使います。
また、この「奈落」という言葉は、舞台のせり出した部分の先の崖のようになった真っ暗な空間を表すときにも使われます。この「奈落」とは、サンスクリット語が語源であるということを最近知りました。
 そういえば、「ばさら」という言葉もサンスクリット語源ですね。静岡県の南伊豆にある「婆娑羅峠」も同じ語源。ところろで、九州地方で「たくさん」という意味の方言「ばさらか」もこのサンスクリット語源と思われます。


註1)引用<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%88%E8%90%BD
「奈落 (ならく)
・仏教における地獄。また地獄に落ちること。梵語の naraka(ナラカ)を日本で音写したもの。
上記が転じて、日本の劇場における舞台の下や歌舞伎の花道の床下の空間の通称。廻り舞台や迫り出しの装置があるほか、通路にもなっている。
 ・名称の由来は、深く暗い所にあるからというのが一般的。また一説に、華やかな舞台の裏には常に嫉妬があり、それが怨念となった魔物が薄暗い舞台下に潜んでおり、時折これが悪さをするから舞台事故が起こるとかつては信じられていたことによるものとも。
・上記が転じて、日本の一部のコンサートホールにおけるオーケストラピットの通称。
・少年漫画『犬夜叉』の登場人物。
コンピューターゲーム聖剣伝説 LEGEND OF MANA』の主要なランドの一つ。
・2006年に結成された台湾のビジュアル系バンド。


註2)引用<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B0%E3%81%95%E3%82%89
 「ばさら(婆娑羅) 
 ・ばさらとは、日本の中世、南北朝時代の社会風潮や文化的流行をあらわす言葉であり、実際に当時の流行語として用いられた。婆娑羅など幾つかの漢字表記があり、梵語サンスクリット語)で「vajra = 金剛石(ダイヤモンド)」を意味するが、意味の転訛は不明であるとされる。
 ・身分秩序を無視して公家や天皇といった時の権威を軽んじて反撥し、奢侈な振る舞いや粋で華美な服装を好む美意識であり、後の戦国時代における下剋上の風潮の萌芽となった。足利直義主導の下に、室町幕府の基本方針として編まれた『建武式目』では、ばさらを禁止している。ばさらに対して批判的な古典『太平記』には、足利氏筆頭執事の高師直や、近江国滋賀県)の守護大名佐々木道誉(高氏)、美濃国岐阜県)の守護大名土岐頼遠などのばさら的な言動・行動が記されている。これらの大名は「ばさら大名」と呼称されている。