啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

ライフサイエンスと大型研究

天文研究のような総額700億円も掛かる大きなプロジェクトだったり、高エネルギー研究のように約3000億円以上の加速器建設が必要になる大型施設もあります。
 しかし一方、ライフサイエンスでは、なかなかそのスケールのものは数が少ないです。国際コンソーシアムが1985年から2000年まで約15年の歳月を掛けたヒトゲノムの完全解読プロジェクトも、総額で約600億円程度と言われています。
 その意味においては、各生物種ごとの特殊性に固執する「個別科学」の趣を未だに色濃く残す生物科学は、まだ大型研究に相応しいプロジェクト提案に馴染み切っていないのかもしれませんね。