啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

ラマダン(2017)前夜

明日、2017年5月27日(土)の夜明けから、今年のラマダン(断食月)が始まります。イスラム教徒は、夜明けから日暮れまで、水も飲まず食取らず断食をします。イスラム教徒というと、イスラム教だけに生きるお坊さんのようなイメージですが、一般のアラブ系の人達はほとんどがキチンと断食しています。
正確に言いますと、日暮れになるとイフタールという料理を食べ、午前零時頃になると、というスナックのような軽食を食べて、お祭りのような賑やかな雰囲気が夜明け前まで続きます。そして、夜が明けてから、またその日の断食が始まるのです。ちょうど、夜と昼をちょうどひっくり返したような状況が起こるのです。
したがって、ラマダン月は、昼間に仕事の効率が上がる訳はないのです。??

ジッダ市内の発展続く

同僚の家族と一緒に車で、久し振りにジッダ市内ショッピング・モールに連れて行ってもらいました。特に、レッドシー・モールは、外観も複雑で綺麗なネオンが貼りめぐされた壁で改修されていただけでなく、売り場面積を拡張する工事が続いていたのです。つまり、サウジアラビアの人々の購買意欲は衰えていないのです。
原油価格の下落やイエメンおよびシリアとの戦争のため、急速に悪化した国家の財政事情を考えると、人々の購買意欲や経済活動が減速していないことをどう説明したらいいのか。
おそらく、国家財政事情は厳しい事には違いはないのですが、今まで溜め込まれて来た資産は人々にはまだあるという事なのでしょう。つまり、まだこの国には大金持ちや小金持ちがたくさんいるという事でしょう。それが、経済を回しているのかもしれません。
国は、いよいよ消費税の導入を来年あたりから検討しているというニュースが出ています。これは、完全無税のこの国としては、かなり画期的なことです。ある意味、普通の国に向かう必須なプロセスなのでしょうが、大きな変革の波が人々の暮らしにどう影響してくるのか、注意深く見守って行く必要があります。