啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

審査委員の研究室視察(Reviewers' walk way)

教授が所属する組織の一つに、CBRC (Computaional Bioscience Research Center)[計算生物学研究センター]です。
 このセンターの研究プロジェクトのKAUST(アブドラ国王科学技術大学)内公募がありまして、10月1日の赴任そうそう連日このプロジェクト案の創案や申請書作成に追われておりました。
 そして、他の10のセンターのプロジェクト申請と合わせてのこの審査に、世界から17人の専門家がKAUSTに招聘され、審査を受けるのです。この一連のプロジェクトの公募から申請・審査に至るまで指揮を執っているのが、最近まで米国のNSFでDirector[ディレクター]をしていた人であることから、米国のNSFの審査手順どおりの厳しさで物事が進みます。
 本日の午前11時から、この17人の専門家が研究室を訪問して、いわゆるsite visit[サイト・ビジット](現場訪問)が行われました。持ち時間は わずか20分。
 教授達は、教授も含めて3人で対応しましたが、昨日から、ストップオッチを持って、予行演習を何度も行っていたため、本番は何とかうまく行きました。
 予算規模はKAUSTのほうがはるかに大きいですが、日本の科研費の審査のほうがずっと楽なように感じました。
 しかし、このKAUST内の厳しさは、必要な緊張感と責任感を与え、日本人として非常に見習うべきところが多いように感じます。