啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

(火) マイカーから「マイ衛星」時代へ

 生命科学の世界でゲノム研究に没頭していましたら、宇宙産業が飛躍的に発展し、小型衛星ビジネスが勃興し、小さな会社でも人工衛星を所有できる時代が来ていることに驚きました。

 例えば10kgから100kgまでの小型衛星なら、打ち上げ費用も含めて3億円程度と言われています。さすがに、3億円の人工衛星を個人で所有するというのは中富裕しかできないでしょうが、もう3-5年もすれば1機の小型人工衛星は1億円以下で打ち上げられて、特別なスーパーカーを購入したと思えば、「マイ人工衛星」が可能となります。

 個人の場合は、「それを打ち上げて何に使うの?」と即聞きたくなるでしょうが、もう様々に利用の幅が広がっており、自分だけのクラウド・コンピューティングなども、常に「マイ衛星」を自分の頭上に静止させて、衛星を通じたデータ転送なども安定的にできるようになるのでしょう。

 確かに個人所有の利用目的が限られていても、地方自治体ごとに独自の衛星を打ち上げて、常時自分の地域を詳細にモニタリングして、交通渋滞の一括管理や災害や火災などの宇宙からの詳細な監視などは十分に可能になってくるのでしょう。

 人工の流れ星を天空に発生させて、花火大会ならぬ「流れ星大会」を可能とする日本のベンチャーもできてきて、大変頼もしい限りです。

 もちろん、宇宙ゴミを拡大しないように、宇宙利用のルール作りも加速する必要があるでしょうが、「マイ人工衛星」を所有して利用できる時代がそこまできているとは、驚きです。

 生命科学の発展も驚異的と言ってもいいでしょうが、それにも増して宇宙利用の発展にも留意して注目していかないと、時代に取り残されてしまいそうです。


参考:

https://sorabatake.jp/16295/