啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

(土) イールドカーブ・コントロール(YCC)

米国のFRB(米連邦準備制度理事会)が検討に入り出した「イールドカーブ・コントロール(YCC)」とは、なんでしょうか?欧州のERBもその実施が視野に入っているとのこと。


以下に、用語事典からの引用です。



イールドカーブ・コントロール(YCC)」


「【よみ】いーるどかーぶ・こんとろーる
【英名】
yield curve control」

イールドカーブ・コントロール(YCC)は「長短金利操作」とも呼ばれ、2016年9月に日銀が導入した金融政策のひとつである。」
 「日銀は、国債買い入れオペレーション(公開市場操作)などを通じて長期金利を誘導する一方で、当座預金への付利を調整するなどして短期金利を誘導。長短の金利の動きを適切な水準にコントロール行っている。」
 「2020年のコロナショックの際に世界各国が政策金利を引き下げる、または、量的緩和(QE)を拡大するなか、FRB米連邦準備制度理事会)はゼロ金利政策を導入、ECB(欧州中央銀行)は量的緩和を拡大した。」
 「両中央銀行は落ち込んだ経済を支援するために、短期の政策金利を当面低い水準に据え置く意向を示していたが、新型コロナ対策で実施されていたロックダウン(都市封鎖)が解除されたことで、落ち込んだ経済がV字回復するとの期待から米・独の10年債利回りが急上昇。両国の国債利回りは、資金の借り手にとって資金調達コストの基準となるため、両国の国債利回りが上昇すると、より信用度の低い債券等の発行コスト(資金の調達コスト)が上昇する 。」
 「それがあまりに早く発生してしまうと景気回復の妨げになり得る。そのため、FRBとECBはイールドカーブ・コントロールの導入の検討を始めた。」
 「FRBやECBがイールドカーブ・コントロールを導入した場合、日・米・独の10年債利回りの変動が抑えらえることになり、為替の変動要因の一つである金利差が出にくくなるため、ドル・ユーロ・円の三極通貨は変動しにくくなる可能性がある。」

引用: