啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

(土)「ブラック・ライヴズ・マター」(Black Lives Matter、「BLM」)の意味するもの

ブラック・ライヴズ・マターBlack Lives Matter、「BLM」)とは、「黒人の命は(も)大切」という意味での米国における人種差別撤廃運動の標語です。正確には、「黒人」は「アフリカ系アメリカ人」というべきでしょうが、この場合にはそういうと、このメッセージの普遍性が削がれてしまう気がします。

 ミネソタで起こった警察官によって黒人容疑者を逮捕したときに、必要以上に膝で首を押さえて窒息させてしまった事件は、全米にデモだけでなく暴動や略奪まで起きてしまっています。また、警察官たちの片膝を立てて座るジェスチャーは、この抗議運動に賛成する意図を示し広く警察官達に広がっています。また、欧州を中心に平和的な抗議運動を支援する動きも活発になって来ています。

 そんななか、「Black Lives Matter」(BLM)はさらに重要な意味を持って来ているように思います。「It matters.」と英語でいえば、「それは問題だ!」という意味になります。反対に、「It doesn't matter」となると「そんなことは問題じゃない」とか「そんなことに気にすることはない」となります。その主語の「It」を「Black Lives」(黒人の命(複数形))と言い換えると、「Black Lives Matter」となるので意味がはっきりします。

 特に、米国の歴史的な背景を考えると、BLMのもつ意味の深さが分かってきます。

 

註) Wikipedia からの引用:

「ブラック・ライヴズ・マター: Black Lives Matter、通称「BLM」)は、アフリカ系アメリカ人のコミュニティに端を発した、黒人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える、国際的な積極行動主義の運動である。特に白人警官による無抵抗な黒人への暴力や殺害、人種による犯罪者に対する不平等な取り扱いへの不満を訴えているアリシア・ガーザパトリッセ・カラーズオーパル・トメティによって呼び掛けられ、広められた。」

 

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ブラック・ライヴズ・マター